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〜中身は空洞です〜

【第五夜】五行(ごぎょう)ってなんぞや?

古代の人間にとっては、世界を描写するいちばんの方法は「神話」だったと思われる。
その時代から少し進むと、思想、哲学というか、そういった類のものが現れてくる。

例えば、古代ギリシア
「雷」はゼウスが怒り雷撃を投げると解釈したのが神話の世界なら、そこに神を介在させずに、雨雲が空気の裂け目を生じその裂け目から嵐が吹き出し光がみえている自然現象なのだ、と説明するようになったり。
いまでも伝えられている大きなテーマのひとつは、「万物の起源(アルケー)はなにか?」というものだ。
いろんな哲学者がいろんことを言った。
「万物の根源(アルケー)は水である」と言ったタレス。火だと言ったヘラクレイトス、数だと言ったピュタゴラス、土・水・火・空気の四元素だと言ったエンペドクレース、原子といったデモクリトスなどなど。
→ のちにアリストテレスがまとめた「四大元素説」になるのですね。(四大元素については、西洋系の占いには必須知識でしょう)

で、古代中国。こちらは世界は五元素から成る、と考えました。これが五行説です。
五元素、というのがつまり、「木、火、土、金、水」の五種類です。
地上のあらゆるものを五元素に分類し、天上の星までを五元素に分類しました。

つまりこう。 木=木星、火=火星、土=土星、金=金星、水=水星 ってなわけです。
といっても、実のところ「土星」と言ってるのは地球のことのようです。(「土」は中心だからね〜)
土星=地球と考えると、ちゃんと太陽から遠い順に並んでるのがお分かり頂けるかと思います。

さて。五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)って聞いたことありますか?
名前は知らなくても、こういうのをご覧になったことある方は多いのではないかと思います。
ざくっと眺めるだけで結構です。「なーんかいっぱいあって大変だなぁ!」くらいの感想が普通だと思います。
とりあえず「うへぇ〜〜〜」って思っといてくださいませ。

五行(ごぎょう):  木 火 土 金 水
五臓(ごぞう):  肝 心 脾 肺 腎
五腑(ごふ):  胆 小腸 胃 大腸 膀胱
五根(ごこん):  目 舌 唇(口) 鼻 耳(二陰)
五主(ごしゅ):  筋 血脈 肌肉 皮 骨
五支(ごし) : 爪 毛(面色) 乳(唇) 息 髪(かみのけ)
五季(ごき):  春 夏 土用 秋 冬
五方(ごほう):  東 南 中央 西 北
五兄弟(ごえと):  甲乙 丙丁 戊己 庚辛 壬癸
五色(ごしき):  青 赤 黄 白 黒
五香(ごこう):  あぶらくさし 焦(こげくさし) 香(かんばし) 腥(なまぐさし) 腐(くされくさし)
五味(ごみ):  酸 苦 甘 辛(からし) しおからし
五悪(ごあく):  風 熱 湿 燥 寒
五志(ごし):  怒(いかる) 笑(わらう) 思(おもう) 憂(慮)うれう 恐(おそる)
五精(ごせい):  魂(こん) 神(しん) 意智(いち) 魄(はく) 精志(せいし)
五液(ごえき):  泣(なみだ) 汗(あせ) 涎(よだれ) 涕(はなしる) 唾(つばき)
五役(ごやく):  色 臭 味 声 液
五声 : 呼(よびさけぶ) 言(いう) 歌(うたう) 哭(かなしみなく) 呻(うなる)
五穀 : 麦(むぎ) 黍(きび) 粟(稷)きび 稲(いね) 豆(まめ)
五畜 : 鶏 羊 牛 馬 豕
五菜 : 韮(にら) 薤(らっきょう) 葵(あうい) 葱(ねぎ) まめのは
五果 : 李(すもも) 杏(あんず) 棗(なつめ) 桃(もも) 栗(くり)
五蔵 : 血 脉 営 気 精
五穴 : 井 栄 兪 経 合
五労 : 歩 視 坐 臥 立

いわゆる東洋医学系で用いられる五行色体表のメジャーどころはこんなかんじですかしらねー。
ちなみに、算命のテキストの中の五行色体表ってのも見つけました。『算命学 本科編Ⅱ』伝習院 野島和信
東洋医学系のとは項目が異なってて非常に興味深いです。

こんなのぜんぶ覚えらんないよ〜〜〜! と思いますよね。そりゃそうだ。「なんかいろいろあるんだなー」と思っとけばOKです。
そりゃあいろいろ知ってれば「物知り〜♪」感はあるでしょうけど、最低限占いに必要なのはこのくらいのはずであります。

○ このあたりが必須項目

五性:   木     火     土     金     水
十干:  甲・乙   丙・丁   戊・己   庚・辛   壬・癸
十二支: 寅・卯   巳・午  辰・未・戌・丑  申・酉  亥・子
五方向:  東     南    中央     西     北
五時:   春     夏    土用     秋     冬
五本能: 守備    伝達    引力    攻撃    習得

はい。というわけで、これを何の苦もなしにすらすらと覚えて運用できるんだったら悩みはないわけです。
…が、なかなかそうはいかないわけなんですよねー。
(もしくはもう意味はあんまり考えないで、全部記号として覚える!という攻略方法もあるように思います)

というわけで、なんなのさこれっていったい??? というお話を来週から地道に続けていきたいと思います。
「十干って?」「十二支って?」をはじめ、五行説に少しでも親近感を感じられるようなトピックを選んでいくつもりであります。


***

はぁ。。。ここまでどどどーーーっと書いて疲れました。
私は「伝達本能」つまり「火」の性質の生まれです。
「火」というのは「洩気」といって、つまり自分のエネルギーを放出する、という意味です。(↑ 五本能ってとこをご覧くださいませ)
ま、そんな話もまたおりおりしていきますね。

来週は8月24日(水)以降に出没します。それではまた〜。